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2022.12.12

認知症の症状・種類・特徴や予防方法などを徹底解説!

介護
介護:目次

目次

認知症とは?

認知症とは、脳の障害や病気などさまざまな要因によって、日常生活に支障をきたす程度まで認知機能が低下してしまった状態です。脳神経の変性や脳血管障害など、その原因によって症状もさまざまです。高齢になればなるほど認知症になる可能性が高くなります。2020年現在、65歳以上の認知症の人は推計で約600万人いるとされています。高齢化社会が進む日本ではその数はまだまだ増えると予測されており、2025年には高齢者の約5人に1人の割合である、約700万人が認知症になるといわれています。とはいえ、若ければ認知症にならないかというとそうではありません。65歳未満で発症する若年性認知症もあり、その数は3.57万人と推測されています。

加齢によるもの忘れとの違い

人は誰でも、加齢によって少しずつ脳の機能が低下し、もの忘れをすることが増えてきます。しかし、加齢によるもの忘れと、認知症によるもの忘れは少し違うのです。それぞれの特徴を以下の図にまとめました。

加齢によるもの忘れ 認知症によるもの忘れ
もの忘れの自覚 あり なし
もの忘れの内容 一般的な知識 自分が経験した物事
もの忘れの範囲 経験や知識の一部分 経験そのもの
学習能力 問題なし 新しいことが覚えられない
理解力・判断力の低下
日常生活への支障 なし あり
病状の進行 ほとんど進行しない 進行する

老化によるもの忘れは、記憶を再生する能力が衰えることによるものです。そのため、ヒントやきっかけがあれば思い出せることがほとんどです。しかし、認知症によるもの忘れは物事を記憶する機能の障害が原因なので、ヒントがあっても思い出せません。

認知症の発見のきっかけとは?

認知症の発見のきっかけとして最もポピュラーなものは「もの忘れ」です。同じ話を何度も繰り返したり、家にあるものをいくつも重ねて買ってきたりするような症状があれば注意が必要です。しかし、もの忘れは老化現象によっても引き起こされるので、一概にもの忘れ=認知症と決めつけてはいけません。認知症に特有の症状である「集中力・作業力の低下」や「理解力・判断力の低下」とあわせて判断しましょう。
認知症は症状を自覚するのが難しい場合もあります。家族や友人など、周囲の人が違和感を覚えるようなことがあれば、早い段階で病院を受診するのがおすすめです。

認知症の症状一覧

認知症にはもの忘れだけではなく、さまざまな症状があります。ここからは、それぞれの症状を認知機能・行動・心理のカテゴリに分けてチェックしていきます。

認知機能

認知機能の低下は認知症の主な症状です。認知機能とは、人が物事を正しく認識したり判断したりする「認知」を行うための機能の総称です。認知機能に関する主な力としては、記憶力・計算力・判断力・言語能力・遂行力があります。認知症になると、これらの能力が徐々に低下していくのです。
認知機能に関する力と、それらの低下によって起こる認知症の症状を表にまとめました。

認知機能 症状
記憶力 ・物を置き忘れる
・買うべき物を忘れる
・人との約束を忘れる
・食事をしたことを忘れる
計算力 ・時計が読めなくなる
・買い物の計算ができなくなる
・簡単な足し算・引き算ができなくなる
判断力 ・信号をわたるタイミングが判断できない
・運転のミスが増える
・時間や日付、曜日がわからなくなる
・自分が今いる場所がわからなくなる
言語能力 ・人の話が理解できなくなる
・文章が読めなくなる
・本が読めなくなる
・文字が書けなくなる
・自分の言いたいことを伝えられなくなる
実行力 ・計画を立てられなくなる
・順序立てて料理ができなくなる
・着替える順番がわからなくなる(下着とズボンの順番がわからないなど)

行動

認知症を原因とする行動症状は、認知機能の低下によって引き起こされる中核症状と、本人を取り巻く環境や身体的・心理的な要因が相互に作用した結果生じるものです。心理的症状とあわせて周辺症状(BPSD)とも呼ばれます。
周辺症状にはさまざまなものがありますが、その中でも発症しやすい行動症状は以下の通りです。

  • 徘徊
  • 不眠、昼夜逆転
  • 多動
  • 暴力
  • 性的異常行動

徘徊は「目的なく歩き回っている」という印象を受けがちですが、本人には歩き回る理由が存在します。多くは場所の見当識障害が進むことで、今いる場所がどこだかわからなくなり、家に帰ろうとして徘徊してしまいます。また、不眠や昼夜逆転も、時間の見当識障害によって今が昼か夜かわからなくなってしまうことで引き起こされやすい症状です。
認知症が進んでいくと、前頭葉が萎縮するため、感情のコントロールが効きにくくなり、興奮したり暴力的になったりしやすくなります。
認知機能の低下によってできないことが増えるのは、本人も不安であり、自尊心が低下してしまう出来事です。さらに周囲から責められたり、自尊心を傷つけられたりすると、不安や怒りなどから行動症状が強く出る場合があります。

心理

認知症の周辺症状としてよく見られる心理的症状は以下の通りです。

  • 不安
  • 妄想
  • 無気力
  • 抑うつ
  • 幻覚

多くの場合、妄想は認知機能の低下による認知症の症状や周囲への不満など、さまざまな感情がきっかけとなります。妄想のパターンとしては、誰かに何かを盗られたと思い込む「もの盗られ妄想」や、悪口を言われている、いじめられているなどの「被害妄想」、配偶者が浮気をしているという「嫉妬妄想」などがあります。
自分が記憶障害であることを認めたくない気持ちや、家族に頼られなくなり自分の価値がなくなったように感じてしまう寂しさ、状況認識能力の低下などによって妄想が引き起こされると考えられています。明らかに妄想だとしても、頭ごなしに否定するのではなく、まずは話をゆっくり聞いて共感するように心がけるとよいでしょう。
不安や抑うつ状態・無気力症状は、うつ病と間違えられやすい症状です。大きな違いは、うつ病は悲観的になりやすいという点です。 幻覚は主にレビー小体型認知症で初期のうちからよくみられる症状です。見えるはずのないものが見えたり、一人で何もない場所に話しかけたりすることがあります。

認知症の種類と主な特徴とは?

認知症とひとくちに言っても、実は複数の種類があります。種類によってその代表的な症状や原因、認知症の進み方が異なります。ここからは日本人に多い4種類の認知症を、種類ごとに詳しく解説していきます。

1:アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も数が多く、半数以上がこのアルツハイマー型認知症だといわれています。脳細胞を傷つけたり神経伝達物質を減らしたりするアミロイドβやタウタンパク質などのタンパク質が溜まり、脳全体が萎縮してしまうことが原因と考えられています。男性よりも女性の発症者数の方が多いのが特徴です。
初期の症状は記憶障害や時間の見当識障害、実行機能障害が多く見られます。特に物を置き忘れる、人の名前が覚えられない、物の名前を忘れるなどの症状が特徴的です。
症状が進むと日常生活にも支障をきたし、介助を必要とする状態になることもあります。
治療法はまだ発見されていないため、完治はできませんが、薬物療法や運動療法などによって症状を緩和させたり、進行を遅らせたりすることはできます。

2:血管性認知症

血管性認知症は、アルツハイマー型認知症の次に発症者数が多い認知症で、認知症全体の2割から3割を占めているといわれています。発症者は男性の割合が高く、女性の2倍近くの発症率となっています。脳梗塞やくも膜下出血など、脳にある血管がつまったり破れたりすることで周囲の脳細胞が死滅してしまい、機能を失うのが原因です。
進行する速度は比較的ゆっくりですが、脳血管障害が再発するたびに脳細胞が死滅する場所が増え、症状が急速に進行してしまう可能性もあります。
血管性認知症の基本的な症状はほかの認知症と共通しています。しかし、できることとできないことの差が大きかったり、同じ作業でも1日のうちにできる時間帯とできない時間帯があったりと、まだらの状態が起きる「まだら認知症」と呼ばれる症状が特徴的です。

3:レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、全体の5%ほどの発症者数といわれている認知症です。レビー小体というタンパク質が大脳皮質や脳幹などに蓄積され、神経細胞を死滅させていくのが原因であるといわれています。女性よりも男性の発症率が高い傾向にあります。
ほかの認知症よりも症状が特徴的で、初期の頃から幻視が表れたり、レム睡眠行動障害やパーキンソン症状が出現したりします。中期になるとパーキンソン症状が進行するので、他の種類の認知症よりも歩行が難しくなってしまうケースが多く見られます。
現在の医学ではレビー小体型認知症を完治させる手立てはありませんが、薬物療法で症状の進行を遅らせたり、リハビリやレクリエーションなどの運動療法で症状を緩和させたりすることはできます。

4:前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉と側頭葉が萎縮することで起こる認知症です。タウタンパク質などが脳に蓄積することがわかっていますが、現段階では詳しい原因は不明です。そのほかの認知症よりも症例が少なく、難病指定されています。
前頭葉や側頭葉が感情や思考、言葉、社会性などを司る部分であるため、反社会的な行動をするようになったり、人格が変わったりする症状が特徴的です。同じ行動を何度も繰り返したり、時刻表のように同じ時間に同じ行動をとったりするようになることもあります。もの忘れなど、ほかの認知症に多い認知機能の低下はあまり目立ちませんが、失語症や言語障害を発症するケースが多く見られます。
発症者の男女差はありませんが、40代から60代という比較的若い年齢で発症するケースがほとんどな点も特徴的です。

認知症かな?と思った場合の主な相談先

家族に「もしかして認知症かな?」というような不安が生まれた場合には、まずかかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医がいない場合や、本人に自覚症状がなく病院の受診を拒否する場合には、お住まいの地域を管轄する地域包括支援センターに相談するのも有効です。地域包括支援センターは、高齢者の生活全般に関する総合相談窓口で、地域の高齢者の相談を受け、必要なサービスを紹介してくれます。

もの忘れ外来や認知症疾患医療センターなどには、認知症を専門とする医師がいて、専門の医療を受けられます。医療福祉相談にのってもらうことも可能です。受診にはかかりつけ医などの医療機関による紹介状が必要な場合が多いので、まずは電話で相談してみるとよいでしょう。
都道府県や指定都市には、若年性認知症に関する相談を受けられる若年性認知症支援コーディネーターがいます。そのほか、NPO法人やボランティア団体が運営する認知症カフェなどで、認知症の方同士が交流したり家族が認知症について相談したりできる場が設けられています。

認知症を予防する方法とは?

認知症は現代の医学では完治させる手立てがないので、認知症になってしまわないよう、事前に予防を心がけることが大切です。ここからは、日頃の生活でできる認知症の予防方法や、リスクを低下させるポイントを紹介します。

生活習慣を改善する

認知症全体の中で発症者が多いアルツハイマー型認知症や、脳血管障害が原因の血管性認知症は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病と密接な関連があることがわかっています。
バランスの良い食生活を心がける、飲酒・喫煙を控えるなど、生活習慣を改善することで認知症を発症するリスクを低下できる可能性があるのです。生活習慣は若いうちからの積み重ねですので、年齢に関係なく気付いたタイミングで改善を意識しましょう。

適度な運動を行う

認知症の予防には、適度な運動も効果的です。体を動かすことは動脈硬化など、認知症に関連する病気のリスクを下げるだけではなく、体の抵抗力を向上させたり、気分をリフレッシュさせたりする効果もあります。サッカーやゴルフなど、仲間とコミュニケーションを取りながら楽しむスポーツや、頭を使いながらプレイするスポーツが特におすすめです。

脳トレを行う

脳の機能は加齢にともなって少しずつ衰えていきます。しかし、脳のトレーニングを行って脳を活性化させると、脳の機能が低下するのを予防できるのです。脳には計算力や記憶力、注意力など、さまざまな機能がありますが、どの機能から低下していくかは人によって違います。分野によって得意不得意が出てくるので、自分はどの分野の認知機能が低下しているのかチェックしながら、いろいろな脳トレを継続して行うのが効果的です。

コグニサイズを行う

認知症を予防するために、国立長寿医療研究センターが開発した「コグニサイズ」というプログラムがあります。これは、cognition(認知)とexercise(運動)を組み合わせた造語で、計算をしながら運動をするなど、頭で考えるトレーニングと体を動かすエクササイズを同時に行なうものです。コグニサイズをおこなうことで、脳の活性化や身体能力の維持につながります。

家族や友人が認知症かもしれない...私にできることは何?

「公益社団法人認知症の人と家族の会」では、家族が認知症の人と向き合うための「「認知症」の人のために家族が出来る10ヵ条」が以下のように書かれています。

  1. 見逃すな「あれ、何かおかしい?」は、大事なサイン
  2. 早めに受診を。治る認知症もある。
  3. 知は力。認知症の正しい知識を身につけよう。
  4. 介護保険など、サービスを積極的に利用しよう。
  5. サービスの質を見分ける目を持とう。
  6. 経験者は知恵の宝庫。いつでも気軽に相談を。
  7. 今できることを知り、それを大切に。
  8. 恥じず、隠さず、ネットワークを広げよう
  9. 自分も大切に、介護以外の時間を持とう。
  10. 往年のその人らしい日々を。

認知症は適切な対処を行わなければどんどん進行してしまいます。家族や友人など、身近な人が違和感を覚えることが増えてきたら、早めに医療機関を受診するようにしてください。
家族が認知症の診断を受けた場合、症状や上手な対応方法を知るためにも、正しい知識を身に付け、認知症について理解することが重要です。
介護はする側もされる側も負担が大きいものです。特に介護する人が体調を崩してしまっては共倒れになってしまうため、一人で抱え込まず、周囲に相談したり介護サービスを上手に利用したりしましょう。

まとめ

認知症は多くの高齢者が発症するものであり、家族はもちろん、自分も将来認知症になる可能性があります。しかし、認知症は「何もできなくなる、わからなくなる病気」ではありません。本人と家族がそれぞれ寄り添いながら、自分らしく生き生きと暮らしていけるようにサポートしていくことが大切です。
とはいえ、認知症の人の対応や介護は心身が削られることも多く、大変な作業です。家族全員で助けあったり、介護サービスを利用したり、負担が個人に偏らないように工夫するとよいでしょう。

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この記事の編集者
オテツカジ編集部

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